30歳目前サラリーマンがセミリタイアを目指す

社会人8年目の30歳目前のサラリーマンがセミリタイアを目指し、節約や投資を頑張る日記です

簿記 商品の売買・掛販売・クレジット販売・諸掛り

どうも、ユウです。

 

前回の仕訳についてで少し触れた商品ですが掘り下げていきましょう。

 

yu-id.hatenablog.com

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例1

商品を1,000円現金で支払って仕入れた。

 

この問題の解答は

 

借方 / 貸方
商品 1,000 / 現金 1,000

 

 

例2

商品を1,000円分を1,200円で現金で売り上げた。

 

借方 / 貸方
現金 1,200 / 商品 1,000
商品売買益 200

 

になることは前回でやりましたね。

 

しかしこのやり方は分記法と言って商品の仕入れや売り上げを記録するやり方の1つになるんです。

 

取引があった都度利益を計算して仕訳をする。

 

たしかに確認したいときに利益の確認は出来そうですが、複数の商品や取引がひっきりなしにあった場合仕訳をやりきれませんよね。

 

なので次の三分法というやり方もありますのでそちらも確認しましょう。

 

三分法

このやり方の場合は同じ取引でも違う勘定科目を使用することになります。

仕入」(費用)

 

「売上」(収益)

 

「繰越商品」(資産)

 

以上の3つになります。3つの勘定科目を使って処理するので三分法というのですね。

 

実際に問題を見ていきましょう。

 

例1

商品を1,000円現金で支払って仕入れた。

 

この問題を三分法で処理をすると

 

借方 / 貸方
仕入 1,000 / 現金 1,000

 

となります。

 

仕入れの金額が増えたから、現金が1,000円減ったよ」という表現ですね。

 

商品の勘定科目は使いません。あくまで仕入という勘定で仕入れを処理します。

 

続いて売り上げです。

 

例2

商品を1,000円分を1,200円で現金で売り上げた。

 

この例題を仕訳すると

 

借方 / 貸方
現金 1,200 / 売上 1,200

 

となります。

 

「売り上げが増えて現金が1,200円増えたよ」という表現です。

 

あれ?2行にならないの?

 

と思うかもしれませんが、よく考えてください。

2行になったのは利益を計算して仕訳に反映させていたからです。

 

その煩雑さを避けるために簡単になっているんです。

 

なので実際に動いたお金を書き込むだけです。楽ちんですね。

 

掛販売

でも実際に仕入れを行っているたびに現金を持ち歩いてその都度精算するのは大変ですし、お金の管理も大変になってしまいますよね。

 

なので、現実的に1ヵ月という期間で区切って請求書を貰って支払う会社が大多数です。

 

まぁその辺のホームセンターで電球を買ったくらいだったら現金で買っちゃいますけど。

 

後で支払うことを掛け売買と言います。

 

もちろん簿記の仕訳でもその事を表現しなくてはいけません。

 

そこで使うのは

 

売掛金」(資産)

 

「買掛金」(負債)になります。

 

例で見ていくと

商品を1,000円分を1,200円で売り上げ、代金は掛けとした

 

太字になっているところがポイントです。

 

代金は掛けとした。

 

そこに注目してください。

 

仕訳を考えていきましょう。

 

借方 / 貸方
/ 売上 1,200

 

貸方はすぐに思いつきますよね?売上が1,200円です。

 

さて借方はというと

 

借方 / 貸方
売掛金 1,200 / 売上 1,200

 

売掛金という勘定科目が入ります。

 

これは「売上が1,200円増えて、あとで貰える代金が増えたよ」という表現になります。

 

ここで現金を借方に使ってしまうとまだ貰えていない現金が増えてしまうことになるので、代金を掛けにした場合は売掛金を使ってください。

 

この代金を回収した時は

 

借方 / 貸方
現金 1,200 / 売掛金 1,200

 

となり「あとで貰える代金を現金で回収して現金が増えたよ」という表現になります。

 

また反対に

例1

商品を1,000円仕入れ、代金は掛けとした。

 

この場合でも同じですね。

 

まず借方はすぐに思いつきます。

 

 

借方 / 貸方
仕入 1,000 /

 

 

さて貸方はというと掛けで代金を払うことにしたので買掛金の勘定科目を使います。

 

借方 / 貸方
仕入 1,000 / 買掛金 1,000

 

仕入れが1,000円増えて、後で支払わなくちゃいけない代金が1,000円増えた」という表現になります。

 

この買掛金を支払った場合も

 

借方 / 貸方
買掛金 1,000 / 現金 1,000

 

となり「あとで払わなくちゃいけない代金を払って現金1,000円を減らしたよ」という表現になります。

 

クレジット販売

なにやら最近の簿記ではクレジット販売などがあるようですね。

 

私が学生で勉強していた時には無かった項目です。

 

でもこれも時代の流れでしょうか。クレジット販売の問題も出るんでしょうね。

 

さてクレジット販売で出てくる新しい勘定科目は

 

クレジット売掛金(資産)

 

支払手数料(費用)

 

の2つです。

 

クレジット売掛金はこの項目ならではという名前ですが支払手数料は他の項目でも見ることがある勘定科目になりますので、費用のグループだということを覚えておいてください。

 

さて、問題を見ていきましょう。

 

商品1,000円をクレジット払いの条件で販売した。なお、信販会社への手数料(販売代金の2%)は販売時に計上する。

 

ここまでまとめた内容で仕訳を考えると

 

借方 / 貸方
/ 売上 1,000

 

ここまでは間違いなさそうです。

 

さて、借方はというと

 

借方 / 貸方
クレジット売掛金 980 / 売上 1,000
支払手数料 20

 

となります。

支払手数料の20円は販売代金に対する2%です。

 

「売上が1,000円増えて、後でクレジットで売り上げた代金をもらえるが、その費用として手数料が20円かかって980円の手取りになる」

という表現ですかね。長ったらしい。

 

このクレジット売掛金も通常の売掛金と同じような扱いです。

 

決済されてお金が入ってきたときは

 

借方 / 貸方
現金 980 / クレジット売掛金 980

 

となって「後で貰えるお金が入ってきて現金が増えたよ」という風になります。

 

仕訳で増加、その逆位置で減少というのがポイントですね。

 

返品

ありえることですね。

 

商品になにかの不備があって返品をしたことありますでしょうか。

 

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私はアマゾンでゲームのコントローラーを買ったら初期不良を引いて返品したことがあります。

 

おっと簿記には関係ないですね。

 

この返品処理、仕訳もちゃんとしなくてはいけません。売上の仕訳を起こしたままだと金額が合わなくなってしまいます。

 

 

さて例で見ていきましょう

掛けで仕入れた商品1,000円のうち、400円が品違いのため返品した。

 

そんな店で買うんじゃねえよって突っ込みはなしです。仕訳をしてみましょう。

 

この場合、掛けで1,000円を仕入れた仕訳はすでにされています。

なので再度仕訳をする必要はありません。

 

今までの仕訳を見てきていれば閃く方もいるかもしれません。

 

そう。逆に仕訳をすればいいのです。

 

借方 / 貸方
仕入 1,000 / 買掛金 1,000

 

仕入れたときにこの仕訳がされています。

 

なので400円分この仕訳を取り消せばいいのです。

 

取り消すとはどうすればいいのか。

 

 

 

 

逆に仕訳をすればいいのです。

 

 

借方 / 貸方
買掛金 400 / 仕入 400

 

この仕訳をすることによって「仕入れが400円減って、後で支払う代金も減る」という表現ができます。

 

ちなみに売上たほうでの取り消しも一緒です。

 

売上と売掛金を反対にして仕訳をすればいいんです。

 

諸掛り

配送費とかですね。

 

仕入にも売上にもかかってくる場合があります。

 

その場合にもしっかりと仕訳で表現しないといけません。

 

例を見てみましょう

商品1,000円を仕入れ、代金は掛けとした。なお、引き取り運賃(当社負担)20円を現金で払った。

 

この問題の場合、

借方 / 貸方
仕入 / 買掛金 1,000
現金 20

 

ここまでは予想がつきますね。

 

仕入にかかった諸経費はどのようにするのか。仕入れの金額に含めてしまうんです。

 

なので仕訳の完成形は

 

借方 / 貸方
仕入 1,020 / 買掛金 1,000
現金 20

 

となります。 

 

逆に売り上げの場合はどうでしょうか。

 

商品を1,000円分を1,200円で売り上げ、代金は掛けとした。なお、発送運賃(当社負担)20円は現金で支払った。

 

この場合も

借方 / 貸方
売掛金 1,200 / 売上 1,200
現金 20

 

ここまではなんとなく予想がつきます。

 

しかし仕入の時とは違う処理をしなくてはいけません。

「発送費」(費用)

 

この勘定科目を使って処理をします。

 

なのでこの取引の仕訳は

 

借方 / 貸方
売掛金 1,200 / 売上 1,200
発送費 20 現金 20

 

となります。

 

 

 

 

 

逆位置で仕訳をすれば取り消しや減らすことになるということは今後も使う表現方法なのでしっかりと頭に残してください。

 

 

 

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