どうも、ユウです。
今回は決算での最後の仕事。当期純損益の振り替えについて確認したいと思います。
当期純損益とは1年という会社の会計期間において、どのくらいの利益が出たか損失がでたかということです。
この数字も仕訳をして毎年正しく繰り越していかなくてはいけません。
当期純損益の仕訳
さて、早速ですが当期純損益が出たときの仕訳をやっていきたいと思います。
基本的には決算を行って、次期に繰り越す際にする仕訳になりますので、総合問題で出ることはほとんどないのですが、あまり馴染みのない言葉が使われている勘定科目を使うことになるのでしっかり覚えておきましょう。
「繰越利益剰余金」(純資産)
各年の純損益は繰越利益剰余金という勘定科目に溜めていくことになります。名前をしっかり覚えましょう。
また、問題には出ませんが、決算にあたってすべての収益・費用の勘定科目は「損益」という勘定科目に数字を移して損益を計算することになっています。
この損益という勘定科目は資産から費用の5グループのどれにもあてはまらない勘定科目になっていて決算の時に使用する仮の勘定科目となります。
例えば、決算になって売上が10,000円、消耗品費が5,000円、賃借料が2,000円だった場合
借方 | / | 貸方 | ||
---|---|---|---|---|
売上 | 10,000 | / | 損益 | 10,000 |
損益 | 5,000 | 消耗品費 | 5,000 | |
損益 | 2,000 | 賃借料 | 2,000 |
このような仕訳を行ってすべての収益・費用の勘定科目の残高を0にして損益の勘定科目に移します。
この時の損益の勘定科目の貸借の金額の差で当期純損益を計算するということです。
ちなみに上記の仕訳で起きた残高だと貸方に3,000円の残高になります。ということは収益側なので利益が出た。ということになります。
さて、今回の本題はこの次の仕訳になります。
例.
×2年3月31日 第1期の決算において当期純利益3,000円を計上した。
上記の損益計算で当期純利益が3,000円という事が分かりました。(基本的には問題で指示が出るのでその金額を使うだけです。)
さて、ここまでの知識を使って出来るところまで仕訳を埋めてみましょう。
借方 | / | 貸方 | ||
---|---|---|---|---|
損益 | 3,000 | / | ? | ? |
純利益が出ているということで、損益の勘定科目には貸方に残高があることが分かります。なのでその損益の勘定科目の残高を0にするために借方に3,000円を入れます。
貸方はというと、先ほど上で説明をした「繰越利益剰余金」を使用します。
再度確認ですが、繰越利益剰余金は今までの損益を溜めていく勘定科目になります。今回は利益が出たので貸方に入れますが、逆に損失が出た場合も同じような仕訳になって借方に入れることになります。
その場合純資産なのにマイナス残高になってしまいますが、そんなことはお構いなしで仕訳をしてしまいましょう。
さて本題に戻って仕訳を完成させましょう。
借方 | / | 貸方 | ||
---|---|---|---|---|
損益 | 3,000 | / | 繰越利益剰余金 | 3,000 |
これで当期純損失の振り替え仕訳は完了となります。
想像がしづらい項目になると思いますが、何回も確認をしてお金の流れというよりは帳簿上の数字の流れをつかんで覚えていったほうが楽かもしれません。
試験問題の第1問でも出やすい項目になりますのでしっかり覚えましょう。
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